クルーガー国立公園でリカオンの個体数が増加傾向
リカオンの個体数は世界的に減少傾向となっておりますが、南アフリカのクルーガー国立公園では、リカオンの個体数が増えているというニュースが取り上げられていました。
クルーガー国立公園はモザンビークの国境近くに位置しています。
この功績はリカオンの保護団体である、Endangered Wildlife Trustの貢献が大きいようです。EWTのグラントさんによると、現在クルーガー国立公園のリカオンの数は300頭から350頭が生息しています。2009年には、その数が120頭にまで減っていたようですが、それ以前は450頭ほどいたので、もっと個体数を増やすことを目標としています。
個体数が増えたことの要因に、GPS付きの首輪が挙げられます。現在30の群が暮らしているようですが、すべての群れの行動を記録できるよう、群れの中の1頭に首輪をつけて追跡できるようにしており、21の群れの首輪の設置が終わっていて、あと数ヶ月で全ての群れに首輪の設置を目標としているようです。GPSの首輪をつけていれば追跡できて、何かあれば助けることができるからだ思います。首輪をつけているからといって、飼われているわけでなく、リカオンは国立公園内を自由に過ごせます。
記事のなかには、リカオンの主な死因というのが三つ挙げられています。
- 射殺:村人の家畜を食べたという理由で、去年は10頭から20頭のリカオンが殺されました。
- 事故: 去年は、交通事故で2頭、電車に轢かれて3頭がなくなりました。
- 針金の罠:過去6年間で40頭のリカオンが罠にかかった報告がされています。そのうち、29頭は救出できましたが、残りのリカオンたちは命を落としたものと、2度と姿を見ることはありませんでした。
EWTのリカオンの保護活動には本当にリカオンにとってはありがたいことだと思います。記事によれば、リカオンのアドバイザリーグループというものがあって、そこがクルーガー国立公園よりも小さい保護地区にリカオンを導入したところ、個体数を増やしているという報告もあるため、国を超えて、モザンビークなどに引っ越しする準備も進められている様子。とにかくリカオンはもっと大事にされるべき生き物なので、少しでも良い環境で生きていければと願っています。
EWTはいろんな活動をしていて、私は過去にEWTのリカオンの救世主であるColeさんのウェビナーに参加しました。とてもよかったので、ご参考までに。
クルーガー国立公園のTwitterをフォローしていると、リカオンがいまどこにいました、という情報とともに写真などを見ることができます。
もっとリカオンの個体数が増えていきますように。