絶滅危惧種リカオンの応援ブログ

絶滅危惧種のリカオンに関する情報を発信し、保護活動に貢献することを夢見るブログ

リカオンについての説明や情報を発信しています。2018年から投稿を始めました。アフリカにあるリカオンの保護団体や、動物園からのリカオンに関する情報、リカオンに関する情報はなんでも投稿しています。

リカオンの耳

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Photo Credit: Nick Dyer

リカオンの特徴といえば、大きな耳が挙げられます。

リカオンの耳は大きくて丸く、サテライトディッシュ型とか、ミッキーマウス型とかと呼ばれており、顔と同じくらいのサイズの大きな耳です。耳の縁は黒く、耳の中からは白っぽい色の毛がふさふさと外に向かって生えています。

それから、耳の付け根の近くが少し複雑になっているようです。そういえば、かつて飼っていたジャーマンシェパードの耳も、付け根のところが複雑でした。耳の皮が2枚になっているというか、切れ目がはいっているというか、そんな感じです。検索したら、袋耳というもののようです。リカオンも同じように袋耳になっているようです。(Nick Dyerさんが出版された、リカオンの本(PAINTED WOLF| A Wild Dog’s Life)に良い写真があったので、本を写真にとって掲載してます。赤く囲んだ箇所が袋耳の場所です。向かって右にも同じようにあります。こんどズーラシアで飼育員さんに聞いてみたいと思います。) 

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また、後ろからみると、リカオンの耳は、全体的にだいたい黒っぽい毛が生えています。

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リカオンの耳の周りの筋肉はとても発達していて、色々なアングルに傾けたり動かしたりすることができます。いつでも、ピクピクと動いています。こちらは、アフリカで撮影されたリカオンの群れですが、休んでいる時も、耳がピクピクしているのがわかります。

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耳をみるアングルによっては、耳が三角に見えたりしてしまうこともあります。

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この大きな耳は、リカオンにとってとても重要な役割を果たします。

大きな耳のおかげでいろんな音を聞き逃しません!野生では危険がいっぱいなので、少しの音でも聞き逃さないようにして用心しないといけません。大きな耳はよく聞こえるのです。そっと地面を這ってヘビが近づいてきても、小さな音で危険を察知することができます。

また、リカオンは仲間で狩りをするときに、鳴き声で仲間に指示を出したりします。そのため仲間の声がよく聞こえなくてはなりません。例えば1頭がまちがった方向に行ってしまうと、こっちだよ!という連絡などを鳴き声で知らせてくれます。

迷子になった仲間を探すときにも大きな耳は重要です。迷子になったリカオンと、仲間がフー、フーと地面に向かってフーコールをしあって探します。このフーコールは4キロくらい先まで聞こえるのですが、それは間違いなくリカオンの大きな耳のおかげでしょう。

リカオンの耳が大きいのは聴力のためだけではありません。体の熱を逃がすラジエーターのような役割もしていると考えられています。あついアフリカでの夏の季節に体温調整をするためでしょうか。それとも、狩りで体が熱くなるのでその体温調整のためなのかは不明です。

このリカオンの大きな耳は人間にとっても観察のときに役立っています。リカオンは耳の縁がバトルなどでかけている場合があります。その欠け具合が、個体識別に使われたりしています。時には、大きく切れ目が入ってしまっているリカオンもいます。

これは、ズーラシアのトミーさんです。右耳が少し欠けているため、トミーさんだと判断しやすくなっています。リカオンの個体識別ができるTwitterのお友達が教えてくれました。

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それからリカオンは、狩りで獲物に近づく時に耳を頭にくっつけるようにしています。その時の耳は外を向いています!ちゃんと音が聞こえるようにしているのでしょうか。

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リカオンの耳は、生まれた時はまだそんなに大きくありません。時々、耳が垂れていることもありますが、成長とともに、耳も大きくなって、ピンとしてくるようです。この写真は巣穴から出てきたばかりの頃の子リカオン

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最後に、リカオンの耳は仲間同士でじゃれるときに、「かぷっ」と噛まれたりしています。結構な頻度で耳が噛まれている写真をみかけます。インスタにちょうどいい写真が投稿されていたのでここに掲載させていただきます。

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Photo Credit: Kim Wolhuter

1週間前に、次はリカオンの耳について記事を書きます!と宣言したのはよかったが、リカオンの耳は想像以上にすごいなと思いました。実際に触ったり近くで観察ができないので、Nick Dyerさんの本や保護団体の情報と、自分の観察からまとめました。今後もっと面白情報があれば、追記していきたいと思います。