罠にかかってしまうリカオン
アフリカでは密猟が盛んで、針金をつかって作った罠がリカオンの脅威になっています。これは、スネアと呼ばれている罠で、実に簡単な仕組みの罠ですが、これが一度罠にかかると、ジリジリと体の肉を切り裂いていく恐ろしい罠。このスネアは通常、アンテロープなど、ほかの動物が目当てで設定されるのですが、かわいそうに、リカオンもこのスネアの被害にあってしまうことが頻繁に起きています。
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この写真は、閲覧注意なのですが、スネアに捕まって死んでしまったリカオンの写真です。何でもなさそうな針金が、リカオンを木に縛り付けて殺してしまいました。その後、虫がたかっていて気の毒な姿になっているリカオンです。悲しくて胸が潰れそうです。
モザンビークにある、リンポポ国立公園での密猟に対する取り締まりが強化され、過去5年間で5000もの罠を取り除く努力の成果がでてきて、多くの野生動物が戻ってきているようです。リカオンも戻ってきて、巣穴を作ったりしているようです。
このスネアというのは、ブッシュミートのために仕掛けられるようです。ブッシュミートというのは、どんな動物であれ、野生動物を狩猟した肉のこと。このように、アフリカではブッシュミートのやりとりが盛んに行われるために、罠が仕掛けられます。
日本でのんびりと育った私のようなものに、アフリカでの暮らしを想像できませんが、リカオンが捕らえる目的でないのに捕まって命を落とすことは悲しくてたまりません。モザンビークの国立公園は本当にがんばってスネアを減らしてくれて、取り締まってくれてありがとうございます。
過去に、この罠に使われた針金でオブジェをつくり、保護団体の資金にしている記事を投稿しましたので、参考までに是非ご覧ください。