2020年1月11日 ズーラシアのイヌフェスに行った時の記録
2020年の1月11日、ワンワンワンの犬の日に、ズーラシアでイヌフェスが開催されました。リカオン好きの私は、もちろん参加しました!2ヶ月も前の出来事ですが、今更ながら記録を残します。
珍しいイヌ科の動物に特化したフェス!派手なネコ科の動物に比べて少し地味だけど、イヌフェス待っていました!!!
こちらが告知のポスター!なんかすごい!かっこいい!スターウォーズのポスターみたい!
センターがリカオンです!めっちゃかっこいいです!!
ズーラシアには、こんな告知のポスターも貼ってありました。このリカオンめっちゃかわいい。
講演会を聴く為に10時に会場にいきました。開園と同時に行ったのに、ころこロッジにはすでに大勢の人がいました。私も席を確保していそいそと座りましたが、後ろの方に、講演会でお話下さる安家さんの資料があるというので少し見せていただきました。
The African Wild Dog Behavior, Ecology, and Consevation 中身英語です。日本語の本もありました。リカオンのページを写真とりました。「アフリカで最強のイヌ科動物」というページに色々書いてありました。一番よかったのは、リカオンの社会の様子が、むしろ人間社会より理想的に思われる、という記述でした。
10時から、まずは、園長先生のお話がありました。園長先生は、日頃から、
Koichi Murata (@zooman_koichi) | Twitter
をフォローさせていただいているので、勝手に親近感を感じていました。園長先生も、イヌ科の動物がお好きです。とくにホンドギツネのコウちゃんがご贔屓。
お話は、イヌ派かネコ派かという質問から始まり、イヌ科の動物が約1500万年前にイヌ亜目から分岐し、イヌ亜目から更に分岐してイヌ属が誕生したことの歴史、イヌ科の系統では大きく4つに分けられ、その中にイヌ属・ドール属・リカオン属があること、イヌと人間の歴史、ズーラシアにいるイヌ科の動物や保全が求められる動物などのお話がありました。面白かったのは、オキシトシンという幸せホルモンの話で、犬と飼い主が目を合わせると、そのホルモンのレベルがアップし、触れ合うと、更にアップするということでした。
園長先生のお話の中で、一番心に残ったことは、こちらのスライドお言葉です。
「イヌ科動物を見て知って学ぶことが保全に役立つはずです。知らなければ守れません!」このありがたいお言葉は私の心の支えになりました。これは、私が普段からやっていることを支援してくれる言葉に聞こえたからです。私はただのサラリーマンで、これといってリカオンの保護活動が出来ている訳ではありません。ただ、日々リカオンについて調べたり、いろいろな人にリカオンの話を聞いてもらっているだけです。しかし園長先生のお言葉によれば、知らなければ守れないから、このようなことでも保全に役立つと理解し、私の日々やっていることは間違いではなかったのだと確認できました。園長先生ありがとうございました。
先生は、ネコフェスでの講演をされた時に、熱くなりすぎて時間をオーバーしたため、イヌフェスでは時間を気にしてお話していました。私はイヌフェスに来ているイヌ好きなので、むしろ時間オーバーになったところで何も問題はないと思っていました。
次に、私にとってはまるで夢のようなことをされている、リカオンの研究者、安家叶子さんのお話です。ジンバブエで野生のリカオンの保護活動をしています。しかも彼女のボスは、私が敬愛してやまないグレッグ・ラスムーセンさんということも知り、ますます憧れの対象となりました。
安家さんのプレゼンは撮影OKですがウェブ投稿禁止のため、学んだ事や安家さんがされている活動をまとめます。
- リカオンはアフリカ最強のハンター
- リカオンの足の指は特殊な進化をとげ、dewclawと呼ばれる指がなくなり、狩りが超得意になった
- リカオンの奥歯は、ギザギザでグレイウルフみたい
- 人間の影響で絶滅に追いやられており、そのうち3大理由が生息地を奪われている事、密猟、そして交通事故
- リカオンの個体識別を自動化させ、効率化をはかりたい(目的は、リカオンの保護であり、個体識別が目的な訳ではないため)
- ジンバブエでは雇用率が15%しかないため、自給自足のために密猟がさかんで、リカオンはその犠牲となってしまう。そこで、密猟で使われる針金の罠(スネア)にかからないような、アンチスネアの首輪をリカオンに取り付けたい
- 交通事故を減らしたいので、道路に標識を設置 データを差し出すも、グラフの見方が分からない人に説明したり大変な苦労をして標識を設定し、事故を減らす活動 標識も自分たちで用意して設置
上記の事柄を熱くお話いただきました。この他にも、ジンバブエで盗難にあい、持っていたものを全てとられてしまったのですごく大変だったことなど、日本の平和をあらためて確認できるような、驚くべきお話もありました。最後に、もし留学に興味がある人がいれば、トビタテ!留学JAPANがすごく良いプログラムなので是非参考にして下さいとのことでした。また、彼女のインスタは以下でフォローできます。
https://www.instagram.com/sense_of_the_wild/
そして、彼女のボスの、グレッグさんのPainted Dog Research Trustはこちら。
次に、リカオンの飼育員さんからの貴重なお話も伺う事ができました。橋本さんは2019年の4月からリカオンの担当をされている方ですが、熱くリカオンについてお話をしてくださいました。
リカオンNo.4とか、No.5とかって、、まさか、、シーとか、ゴウとかの名前の由来では??まさか、、エースは、、、もともとリカオンNo.1だったとか??
リカオンの繁殖には過去に辛い思いをされていて、、ズーラシアの20周年記念の冊子にも書いてありましたが、それを乗り越えて、リカオンの個体数が増えたのですね。
去年の10月に富士サファリパークにお嫁に行った時のお話もありました。繁殖適齢期が8歳くらいって、、人間でいうところの妙齢のリカオンということですかね。富士サファリパークで4頭のリカオンが元気にしていることを祈っています。
その他、ドール、ホンドタヌキのお話もありました。これは、リカオンの応援ブログなのでちょっと端折ります。(実は大変楽しくお話は聞いていたのですが、メモも写真もとらなくて、信頼出来る記憶がありません。。。自分でも最悪だと反省しています。。。)
最後までお話を聞いた後に、質疑応答もありました。リカオンについて少年が質問していましたが、くしゃみで合意をとる行動について、安家さんが観察したリカオンの群れでは見られなかった事がわかりました。全てのリカオンがそうする訳ではなく、ある一部の群れの行動かもしれないですね。
それから、リカオンの足の指が4本になったことについて、ホンドタヌキをご説明くださった獣医師の先生が、速く走る動物は指が減っていく、例えば馬の指は1本です!というお話を聞いて、驚きました。知りませんでした!!!
その後、本日講演をして下さった方に直接お話が出来る感じになっていたのですが、引っ込み思案の私はみなさんが園長先生や、安家さんに話しかけているのを横目で見ながら、どうしても話しかける事が出来ずに、残りのイヌフェスを見て回る事にしました。この性格もなんとかしたいところです。。。
アマゾンセンターでは、なんと、イヌ科の飼育員さん達と動物の等身大のパネルが置いてありました。
こちらは、2018年にお亡くなりになったタフィさまの剥製。剥製でもまた会えてとても嬉しいです。
どきっ!オキシトシンの数値があがりました <3 <3 <3
リカオンの頭蓋骨のレプリカもありました。
それから、安家さんが実際にアフリカで撮影されたリカオンの写真がたくさん展示されていました。
こんな感じで、およそ20枚くらいの写真が、安家さんのお気持ちが良く分かる丁寧なコメント付きで展示されていました。安家さんのリカオンに対する気持ちがあふれていて、どの写真も素晴らしいものでした。すべての写真を、もっとずっと見ていたい気持ちになりました。
その後、リカオン舎にいって、イヌフェスの一環のクイズのパネルをみつけました。
簡単!!応えは3番です!
そうそう、この水辺のリカオンのお写真も展示されていて、安家さんの解説があったのですが、リカオンは水はあまりの飲まなくても、普段の狩りで生肉を食べているのでそこから水分補給ができているそうです。なるほど!
この日はリカオンは、割とごろごろしていることが多かったです。
リカオンについて、こんなにもお話を聞く事ができて、実に充実した一日になりました。帰りにお土産をかいたかったけれど、商品が品薄なのか、リカオングッズがあまり見つけられず、お土産のお買い物は次回にしました。
その後、イヌフェスに参加出来なかったリカオンの応援仲間に、ズーラシアでもらったチラシを送ったら、なんと額装してくれるほど喜んでくれました。
素晴らしい〜!!!
ズーラシアさん、園長先生、安家さん、イヌフェスを実施してくださり、リカオンをとりあげてくださり誠にありがとうございました。第2回イヌフェスが開催されることを祈ります。ありがとうございました。本当に良い一日になりました。