リカオンもペットにしたらヤバイんです
先日、ナショジオの記事にとても興味深いものが載っておりました、それは、こちらの記事!
この記事の内容は、タイトルの通り、SNSに載っているかわいらしい見かけの動物をうっかり飼おうものなら大変なことになるという記事。
取り上げられていた動物は、10種類で、ナマケモノ、フェネックぎつね、カピバラ、トラなどの動物が挙げられておりましたが、その中にリカオンは入っていませんでした。リカオンファンの私としては、このリストにリカオンも是非入れて欲しかった!
Photo Credit: Peter Bruins Peter Bruins (@peterbruins) • Instagram photos and videos
リカオンだって、私にとってはSNSで見る限り、めちゃくちゃ可愛くて、頬ずりしてだっこして、食べちゃいたい、というほどかわいく見える動物なのですが、ペットにしたら相当ヤバイ動物です。
まず、私がリカオンに食べられちゃうかもしれない???(いや、リカオンは人間は襲いません!)そう、リカオンはイヌ科の動物で、まるで普通の犬のように見えますが、肉食獣!しかも、お食事は新鮮な肉を好むため、食費がたいへん!(リカオンさまの好物は、皮が柔らかいインパラですが、、インパラなんてあげられない!)
次に、お散歩がとてもとてもついていけるものではありません。何十キロと平気で移動しますので、毎日がフルマラソン、しかも高速。じゃ、放し飼いにしたら、と言っても相当の土地持ちでなくてはなりません!!しかもフェンスを建てたところで、リカオンは掘る!掘ってフェンスの下をくぐり抜けてしまいますので、管理がまったく追いつきません!
さらに、リカオンは群れで生活する動物なので、一頭だけ飼うということはやめるべきです。一頭だけでは、リカオンが憂鬱症になるかもしれません。毎日仲間のリカオンを探してフーコールをしたら、近所迷惑にもなりかねません。最低でも1つの群れとしては、だいたい6頭くらいのリカオンが適当でしょう。
また、リカオンは家犬からの病気に感染しやすいので、狂犬病、ジステンパーなどの予防接種を受ける必要があります。家犬なら、嫌がってもなんとか病院に連れて行って、予防接種を無理に受けさせることができますが、リカオンの場合、意識ある場合はまず無理!手始めに、リカオンを麻酔で動けなくなるようにする必要があります。しかしこの麻酔銃で打つことが至難の技。リカオンはしょっちゅう動き回っているので、腕のいいプロの麻酔銃射撃手を雇う必要があります。
最後に、リカオンは独特の獣臭があるのです。私はリカオンのことをズーラシアでしか会ったことがないのでわからないんですが、どうやら、臭いらしい!しかも、自分の排泄物などにも、ゴロゴロしてしまうから、お風呂に入れてあげないといけないけれど、人間に懐いていただくのは至難の技です。
そう、リカオンは人間になつきません。なついていたら今頃絶滅危惧種などにはならず、人間に溺愛されていたことでしょう。リカオンはペットとしてはまったく向かない、人間なんかにはなつかない、かっこいい動物です。
(ちなみに法律では自治体の許可があれば、リカオンは飼育ができますので、動物園で飼われているわけです。しかし個人でペットとして飼うことは上記の理由だけでなく、絶滅危惧種の動物を飼うことは無理でしょう。)
追記:令和2年6月1日より、日本では特定動物の愛玩目的での飼養が禁止されました。リカオンは特定動物にしていされているため、リカオンをペットにするということは、法的にもできないということになりました。
野生のリカオンを愛でることができるように、もっと個体数が増えることを祈ります。